By Daisuke Kawasaki
刈谷 「先手後手って、スイスラウンドで上位が決められるんですよね？」
長かったスイスラウンドが終了し、トップ8が選出された。ここからは、刈谷の言うように、先手後手はスイスラウンドでの上位が選ぶことができる。
刈谷 「今のスタンダードは先手重要だよね」
阿部 「そうですね。とりあえず後手は序盤凌がないといけないので……」
刈谷 「凌ぎ切って、やっと五分より不利だもんね」
先手が圧倒的に有利、ましてや、阿部がアブザン、刈谷がマルドゥと除去やクリーチャーのマナ域が近い以上は手数があまり変わらず、序盤の優位が勝敗に直結してしまう。
果たして、刈谷がスイスラウンドの優位を活かして勝利するのか、それとも阿部が逆転の手をうつのか。
Game 1
互いにマリガン無く、先手の刈谷が《静寂の神殿/Temple of Silence》をセットするところからゲームがスタート。ファーストアクションは、阿部によるタップインからの2ターン目《始まりの木の管理人/Warden of the First Tree》プレイ。
これに対して刈谷は《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin Rabblemaster》のプレイで、トークンによるダメージを与える。阿部はフェッチをセットしてターンを終える。
マナが全て残っている状態の阿部に対して、除去を確認するべく刈谷は戦闘フェイズ突入を宣言するがこれは許可され、さらに1体のトークンが生み出される。3体がアタックすると、阿部はまず、《始まりの木の管理人/Warden of the First Tree》で《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin Rabblemaster》をブロックした上で、《アブザンの魔除け/Abzan Charm》で除去するという慎重なプレイ。
狩屋は《オレスコスの王、ブリマーズ/Brimaz, King of Oreskos》を追加してターンエンド。攻め手を切らさない。対して阿部は、一回り大きい《アナフェンザの伝令/Herald of Anafenza》プレイで盤面を均衡させようと試みるのだが、これは《龍語りのサルカン/Sarkhan, the Dragonspeaker》によって除去されてしまう。
《龍語りのサルカン/Sarkhan, the Dragonspeaker》を《英雄の破滅/Hero's Downfall》で除去し、2マナを残す。刈谷は《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》と《真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor》をプレイ。この《真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor》の+1能力を起動して、全軍をレッドゾーンへ。
ここでやっと《始まりの木の管理人/Warden of the First Tree》の能力を起動するチャンスを得た阿部だったが、通った残りのダメージが10点ともなると、次のターンでまくることはおろか、均衡状態を作ることさえできないのだった。
刈谷 1-0 阿部
Game 2
先手の阿部がキープする一方で、後手の刈谷はマリガンを選択。
互いに1ターン目にタップインの後、3ターン目に阿部が《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix》をプレイ。そしてこの能力によって土地を伸ばしていく。
一方の狩屋は、土地が2枚で一旦ストップしてしまい、一度はディスカードを強いられてしまう。続くターンにはなんとか土地を引き当て、《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin Rabblemaster》をプレイするが、これは《胆汁病/Bile Blight》で除去されてしまう。
この時点で、阿部は5枚の土地を並べており、《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix》でめくられているトップは《太陽の勇者、エルズペス/Elspeth, Sun's Champion》の。阿部は《太陽の勇者、エルズペス/Elspeth, Sun's Champion》のをドローすると、そこでめくれた土地をセットして《太陽の勇者、エルズペス/Elspeth, Sun's Champion》のをプレイし、兵士を3体呼び寄せる。
なんとか《太陽の勇者、エルズペス/Elspeth, Sun's
Champion》は《異端の輝き/Glare of Heresy》で除去した刈谷だったが、続くターンに《真面目な訪問者、ソリン/Sorin,
Solemn Visitor》が登場すると、土地を片付けるのだった。
刈谷 1-1 阿部
Game 3
互いにマリガン無く、先手の狩屋が《静寂の神殿/Temple of Silence》をセットしてゲームがスタート。
そして、狩屋は3ターン目に《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin Rabblemaster》をプレイ。これは除去されず、まずは速攻を持ったゴブリントークンが初ダメージを与える。阿部は自身のターンに3マナ目をセットして《英雄の破滅/Hero's Downfall》でこれを除去する。
狩屋はタップインの後に、トークンでアタック。そして、なにもプレイせずにターンエンド。一方の阿部は《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix》をプレイして、さらに山札のトップから土地をセットし、枚数を稼ぎつつ、ライフを回復する。
この《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix》は《かき立てる炎/Stoke the Flames》で除去したものの、空いた1ターンの分、大きなプレッシャーをかけられていない。そして、ここで阿部は《包囲サイ/Siege Rhino》を呼び出し、一気に盤面の優位を獲得しにかかる。
それは許さない、とばかりに狩屋は《異端の輝き/Glare of Heresy》をプレイし、《包囲サイ/Siege Rhino》を除去すると、2体目の《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin Rabblemaster》をプレイし、クロックを膨れ上がらせる。……のだが、《悲哀まみれ/Drown in Sorrow》が盤面をリセット。
この後、刈谷の呼び出した《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》を阿部が《異端の輝き/Glare of Heresy》で除去し、阿部の《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》を刈谷が《はじける破滅/Crackling Doom》で除去するという展開で盤面はまっさらなまま保たれるが、先手をとれるはずの刈谷は、有効打を持っていず、無行動のターンを作ってしまう。
そして、この隙に阿部は《太陽の勇者、エルズペス/Elspeth, Sun's Champion》を盤面に送り込む。これは《異端の輝き/Glare of Heresy》で再び除去した刈谷だが、兵士トークンは残ってしまう。《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin Rabblemaster》で対抗しようとするが、これは《英雄の破滅/Hero's Downfall》され、さらに《包囲サイ/Siege Rhino》が追加されてしまう。先手だったはずの刈谷だが、無行動なターンを作ってしまったため、攻め手が入れ替わってしまったのだ。
ここで阿部はさらに《真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor》を追加し+1能力を使用。これに対して、刈谷はトークンで《包囲サイ/Siege Rhino》をブロックし、《かき立てる炎/Stoke the Flames》で除去するという動きを見せるのだが、結局、《真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor》に対処することができない。
なんとか《紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster》を引き当てた刈谷だが、残りライフはすでに6。阿部がトップデックした《包囲サイ/Siege Rhino》にライフを削りきられてしまうのだった。
刈谷 1-2 阿部 | |
