By Daisuke Kawasaki
いよいよ残すところ3ラウンドとなったBigMagicOpen。
このラウンドでは、全勝対決のアブザン同型対決をお送りしよう。ここで勝利すれば、トップ8進出の確率がグッと高まる正念場だけに、このマッチを勝利で飾りたい。
福島から来た阿部は、過去にグランプリ横浜のサイドイベントとして開催されたスーパーサンデーシリーズ予選で決勝進出を果たしたほどのスタンダード巧者だ(なお、決勝はトスによって決着)。
しかし、対するは、プロツアー京都でトップ8入賞経験を持つ強豪、棚橋 雅康だ。
果たして、スタンダードの新鋭は、強豪の壁を打ち破ることができるのか。
Game 1
ダイスロールで先手となった棚橋だがマリガンのスタート。
互いに土地を置き合い、ファーストアクションは阿部の3ターン目の《クルフィックスの預言者/Prophet of Kruphix》。このターンエンドに棚橋は《アブザンの魔除け/Abzan Charm》でドローを選択する。
そして、続くターンに環境最強クリーチャー《包囲サイ/Siege Rhino》を戦場に送り込む。だが、この《包囲サイ/Siege Rhino》は阿部の《英雄の破滅/Hero's Downfall》で文字通り破滅させられてしまう。阿部は《クルフィックスの預言者/Prophet of Kruphix》でアタックする。
棚橋は《羊毛鬣のライオン/Fleecemane Lion》をプレイすると、3マナを残してターンエンド。対して、阿部はドロー後に除去があるかを確認するべく優先権の移動を宣言する。ここでは除去は飛んでこず、アタック宣言後に《残忍な切断/Murderous Cut》の探査で《クルフィックスの預言者/Prophet of Kruphix》が除去される。
阿部は《羊毛鬣のライオン/Fleecemane Lion》をプレイすると、《英雄の破滅/Hero's Downfall》で《羊毛鬣のライオン/Fleecemane Lion》を墓地へ。だが、返して棚橋は《荒野の収穫者/Reaper of the Wilds》をプレイ。ここで阿部は少考し、《包囲サイ/Siege Rhino》をプレイする。
《荒野の収穫者/Reaper of the Wilds》を残したままマナをフルオープンすることに成功した棚橋、さらに《ラクシャーサの死与え/Rakshasa Deathdealer》を追加する。阿部はノーアクションで自身のターンを終了し、棚橋のターンエンドに《羊毛鬣のライオン/Fleecemane Lion》を怪物化しようとするが、ここには《英雄の破滅/Hero's Downfall》が飛んでくる。
こうして、盤面は棚橋有利に。なんとか現状を打破しなければいけない阿部は、まずは《包囲サイ/Siege Rhino》でアタックを試みる。不審なこのアタックに棚橋は長考するものの、結果、《包囲サイ/Siege Rhino》を《荒野の収穫者/Reaper of the Wilds》でブロックし、接死をつけて《包囲サイ/Siege Rhino》を打ち取る。ここには対応が無かった阿部だが、戦闘終了後に強襲で《風番いのロック/Wingmate Roc》をプレイする。
さらに阿部は、《ラクシャーサの死与え/Rakshasa Deathdealer》を鳥トークンでブロックしつつ、《胆汁病/Bile Blight》をプレイし、棚橋にマナを使い切らせることを強いる。棚橋はこれに《英雄の破滅/Hero's Downfall》を鳥トークンに打ち込むことで応えたので、阿部は計画通り、呪禁を付けられない状態の《荒野の収穫者/Reaper of the Wilds》へと《英雄の破滅/Hero's Downfall》を打ち込み、なんとか盤面を均衡させる。
しかし、棚橋は《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》《包囲サイ/Siege Rhino》と追加し、主導権を離さない。
阿部も《風番いのロック/Wingmate Roc》《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》《包囲サイ/Siege Rhino》と強力な陣営を戦場へと送り込むのだが、攻め手へ回った《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》を同ランクのカードで打ち取ることはできないのだった。
棚橋 1-0 阿部
Game 2
先手の阿部はマリガン。
ゲームのファーストアクションは、棚橋が2ターン目にキャストした《ラクシャーサの死与え/Rakshasa Deathdealer》。これに対して、阿部は3ターン目のエンドに《アブザンの魔除け/Abzan Charm》をドローモードで使用して応える。
棚橋は3ターン目にタップインランドを処理して、4ターン目に《クルフィックスの預言者/Prophet of Kruphix》を追加。これは探査を1した《残忍な切断/Murderous Cut》で対応した阿部、続いてプレッシャーとなる《包囲サイ/Siege Rhino》を盤面に追加する。
この《包囲サイ/Siege Rhino》が残ってしまうと後手に回されてしまう棚橋だが、これはしっかりと《アブザンの魔除け/Abzan Charm》で除去。結果、阿部は強襲無しで《風番いのロック/Wingmate Roc》をプレイすることを強いられる。そして、単体で登場した《風番いのロック/Wingmate Roc》が《異端の輝き/Glare of Heresy》で除去されてしまう。
しかし、ここで《クルフィックスの預言者/Prophet of Kruphix》でめくれていた《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》を呼びだし、主導権を奪おうとする阿部。棚橋はこの《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》めがけて《ラクシャーサの死与え/Rakshasa Deathdealer》でアタック。阿部がこれをトークン2体でブロックすると棚橋は相打ちを選んでマナを残し、そのマナで《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》をプレイする。
この《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》を《英雄の破滅/Hero's Downfall》で墓地に送り込み、優位を確立したかに見えた阿部だったが、棚橋は2枚目の《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》をプレイし、トークンの枚数分の優位を得る。
阿部は《ラクシャーサの死与え/Rakshasa Deathdealer》と《真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor》をプレイ。《真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor》の能力をプラスでプレイし、盤面の優位をついに確立する。《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》こと《英雄の破滅/Hero's Downfall》で除去されてしまったものの、棚橋の《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》も《異端の輝き/Glare of Heresy》で対処する。
《ラクシャーサの死与え/Rakshasa Deathdealer》をプレイし、さらに《真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor》に《英雄の破滅/Hero's Downfall》をプレイしなんとか逆転しようと画策する棚橋だったが、2ターン連続で強襲してくる《風番いのロック/Wingmate Roc》を前に土地を片付けるのであった。
棚橋 1-1 阿部
Game 3
先手の棚橋は2ターン目に《ラクシャーサの死与え/Rakshasa Deathdealer》。対して、阿部も2ターン目に《羊毛鬣のライオン/Fleecemane Lion》をプレイして対抗する。
そして、棚橋が3ターン目にノーアクションだったのに対して、阿部が《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》をプレイしたことで攻守が逆転する。
棚橋は《ラクシャーサの死与え/Rakshasa Deathdealer》でアタックし、《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》でブロックさせ、能力使用で相打ちさせるが、まだ《羊毛鬣のライオン/Fleecemane Lion》分阿部が優位。そして、互いに《包囲サイ/Siege Rhino》を出しあった所で、阿部が《英雄の破滅/Hero's Downfall》をプレイしたことで、一気にライフが棚橋11対阿部17と差が生まれてしまう。
《クルフィックスの預言者/Prophet of Kruphix》を出して、なんとか耐えきろうとする棚橋だったが、2体目の《包囲サイ/Siege Rhino》を前に長考の末、土地を片付けたのであった。
棚橋 1-2 阿部
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