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プロツアー「タルキール龍紀伝」予選 in 横浜 Round2 大野 勇雄(東京)vs木原 淳希(新潟) 
 

by 森安 元気


残り数少ない、RPTQではない、誰もが出られるPTQ。
その内の1つがBigMagicOpenで開催されている。



スタンダード構築に於いて最初の"神"の称号を得ている木原(左)。
(http://www.happymtg.com/kami_series/fact/)

プロツアーへの挑戦に選んだデッキが気にかかる。

Game 1 先行の大野はキープを宣言。
木原も手札を良くよく検討し、キープ。

デッキの顔見せとなる最初のセット・ランドは大野《天啓の神殿》。
対する木原、《疾病の神殿》。
占術は共に上に残すことを宣言し、ゲームの幕開けを予感させる。

大野、2枚目は《山》。
木原《疾病の神殿》を続けて動きはなし。

3ターン目大野の《ゴブリンの熟練扇動者》。
木原、立ちマナ1つではどうやってもこれを打ち倒せず、ゴブリン・トークンが生み出される。

少し遅れて《英雄の破滅》するものの、大野の下に《魂火の大導師》が追加される。

木原は止まっている土地を引き込みたいという思いと、ブロッカーとして用意した《クルフィックスの狩猟者》。トップは―…スペル。

そのまま《かき立てる炎》されると《魂火の大導師》が止まらない。
2回のアタックをボディに受けたあと、《英雄の破滅》で《魂火の大導師》は対処する。
そこでようやく4-5枚目と続けて土地を引き込めた木原。

対してその土地配分と動きからスゥルタイ・コントロールと読みきった大野、《稲妻の一撃》2枚を一気にプレイヤーへ。すべて通る。

やがて3枚目の《稲妻の一撃》も通るとライフが1まで落ち込む木原、序盤に撃ち漏らしているゴブリン・トークンのアタックもそろそろ通せず、《胆汁病》。

《英雄の破滅》をメインで《魂火の大導師》に向けた木原。
これを《勇敢な姿勢》でかわして、木原の打ち手が枯れる。

大野 1-0 木原


Game 2

木原の先手。
ジェスカイを持ち込んだ大野のサイドボーディングはスムースだ。
スゥルタイ・コントロールの大野。
微妙な枚数の加減を時間をかけてアジャストしていく。



大野、マリガン。
木原、7枚を見て、一つ溜息をもらした。マリガン。

6枚同士のスタート。
2、3ターン目、今度は大野が土地1枚でストップする。
《スゥルタイの魔除け》のドロー・モードから《クルフィックスの狩猟者》に繋げた木原。
アドバンテージ差がくつがえせないものになったことを確信した大野が畳む。

大野 1-1 木原


Game 3



 お互いダブル・マリガン。マッチを通してお互い土地が遠い。

土地多くも2体の《魂火の大導師》でクロックを掛ける大野。
神殿3枚を置くのに5ターンかけてしまった木原。
頼みの綱の《クルフィックスの狩猟者》が《かき立てる炎》に包まれる。

《胆汁病》で一気にクロックを絶てた木原。
《龍語りのサルカン》を《否認》!

追加の《クルフィックスの狩猟者》を《勇敢な姿勢》で対処するものの、
ここで脅威を打ち出せない大野はセットランド・ゴー。

木原、《スゥルタイの魔除け》ドローからの《黄金牙、タシグル》。
"1マナのタルモゴイフ"とも称される"運命再編"の黒のヒーローだ。
これを大野渾身の《軽蔑的な一撃》にスタックして、《時を越えた探索》でリアクションは引けない。

ここで木原に打消し呪文がないことを知っている大野が打ち出したのは、コントロール殺しの《予知するスフィンクス》。

木原も「うーん。強い」と漏らしてしまう。

ハンドに《悲哀まみれ》を持つ木原。
メインで《予知するスフィンクス》に《胆汁病》を差し向けて、様子をうかがった。
ハンド2枚の大野、大野のハンドを入念に確認してからハンドを切り、これを対象不適正にして回避する。

そのまま大野のアップキープ。
《スゥルタイの魔除け》を《予知するスフィンクス》に撃ちこみ、残り1枚のハンドを捨てさせた。

そのまま2枚目の《時を越えた探索》。《クルフィックスの狩猟者》を追加。

大野の《予知するスフィンクス》が少しずつトップを改善し、木原のライフを削る。
木原は《ジェイスの創意》や《時を越えた探索》でハンドを再構築していき、《クルフィックスの狩猟者》でダメージを緩和する。

何枚かのスペルの応酬が行われたあと、大野の《ジェスカイの魔除け》2枚が木原に向いたことを契機に、《予知するスフィンクス》への除去の枚数が大野のハンドの枚数を上回り、木原がようやくクロックを封じこめた。
そして《否認》でバックアップさせつつ《黄金牙、タシグル》を着地させる。

スゥルタイのカンが生殺与奪の権利を謳うようにグレイブヤードを管理しはじめた。

木原 2-1 大野

木原 Win!

 全てのゲームで、どちらかが、お互いが、土地が遠い遠いマッチであった。
特にGame 3はダブル・マリガンからのスタートという狭い選択肢のなか、お互いに細くみえる勝ち筋を辿る攻防戦。

 これを正しく制した木原。
残り7戦。スゥルタイは他の氏族やその眷属をコントロールしきれるだろうか。


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