By Takamasa Sato
ベスト4…。4/400…。
少なくともここに座る男たちは、一人当たり100の屍を踏み越えてこの場に居る。
日本選手権優勝経験もある「剛腕」石田 龍一郎に対するは、
ジェスカイテンポを手にスイスラウンドを1位で駆け抜けてきた木寺!
聞けば、木寺はPWCの有名プレイヤーであり、GP神戸2004トップ8・久保田
雄飛が率いる「梅木会」のメンバー。
最近関東草の根大会を荒らしまわっている砂田 翔吾(神奈川)に続いて、今大会に嵐を巻き起こすべくやって来た…とのこと。
果たしてその言葉通り、石田の剛腕を叩き折って新時代の旗手となれるのか?
Game1
スイスラウンド1位の木寺が先手。火力のみの初手を嫌ってダブルマリガン。
後手の石田は、除去も生物もあるグッドハンドをキープする。
ファーストアクションは、木寺の《カマキリの乗り手/Mantis
Rider(KTK)》。
これは一度のアタックの後に《英雄の破滅/Hero's
Downfall》される。
次なる一手は《道の探求者/Seeker of the
Way(KTK)》。
石田はその前に《羊毛鬣のライオン/Fleecemane
Lion》を立てて道を封じようとするが、《払拭の光/Banishing
Light(JOU)》が探究者の道を照らす。
しかし、手札が潤沢な石田は慌てない。
《思考囲い/Thoughtseize》で木寺に残された唯一の手札である《払拭の光/Banishing
Light(JOU)》を捨てさせてから《道の探求者/Seeker
of the Way(KTK)》に《英雄の破滅/Hero's
Downfall》。
更なる脅威として《真面目な訪問者、ソリン/Sorin,
Solemn Visitor(KTK)》と吸血鬼トークンを呼び出す。
木寺、《真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn
Visitor(KTK)》本体こそトップデッキした《ジェスカイの魔除け/Jeskai
Charm(KTK)》で処理するが、石田が持っていたのは2枚目の《真面目な訪問者、ソリン/Sorin,
Solemn Visitor(KTK)》。
さらに、石田は溜まっていたマナで《羊毛鬣のライオン/Fleecemane
Lion》を戦場に呼び出してすぐに怪物化!
ダメ押しの《アブザンの魔除け/Abzan Charm(KTK)》が、速やかに木寺を死に追いやった。
木寺0-1石田
Game2
再び先手は木寺。双方マリガンなし。
青マナのないハンドをキープした木寺は、2ターン目に石田の繰り出した《荒野の後継者/Heir
of the Wilds(KTK)》を石田のエンドステップに《マグマの噴流/Magma
Jet》。
占術で見えたのは《平地/Plains(KTK)》と《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin
Rabblemaster(M15)》。
…求める青マナの姿はない。
ここでしばし考え込む木寺。
この2枚をそのまま残して、火力と《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin
Rabblemaster(M15)》でゲームを作るか。
それとも両方を底に送り、青マナを引く事に賭けるか。
結局木寺は前者を選び、火力を構えて3ターン目を終える。
石田は環境でも屈指のマナレシオを誇る《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza,
the Foremost(KTK)》。
木寺の頼みの綱である《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin
Rabblemaster(M15)》も《胆汁病/Bile
Blight(BNG)》で処理して《羊毛鬣のライオン/Fleecemane
Lion》を送り込む。
5ターン目、待望の青マナである《シヴの浅瀬/Shivan
Reef(M15)》を引き込む。
…結果論的には、戦術で両方のカードを底に送っていれば引けたはずの土地だ。
とはいえ、まだゲームは終わっていない。《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza,
the Foremost(KTK)》を《かき立てる炎/Stoke
the Flames(M15)》で燃やし、ターンを返す。
順調にマナを伸ばしていた石田は《羊毛鬣のライオン/Fleecemane
Lion》の怪物化に成功。
壊れることのない最高のクロックを手にする。
こうなれば木寺に残された道はダメージレースを仕掛けることだけ。
初手から握っていた《カマキリの乗り手/Mantis
Rider(KTK)》を展開。
石田が追加してきた《荒野の後継者/Heir of the
Wilds(KTK)》も《稲妻の一撃/Lightning
Strike》で退かしつつ、《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin
Rabblemaster(M15)》。
ゴブリン・トークンが必死で石田のライフを削り始めるが、「剛腕」と呼ばれた男・石田の攻勢は緩まない。
《ラクシャーサの死与え/Rakshasa Deathdealer(KTK)》、《真面目な訪問者、ソリン/Sorin,
Solemn Visitor(KTK)》と展開し+1能力がライオンを通じて5点のライフを石田に献上する。
木寺は《払拭の光/Banishing Light(JOU)》で《ラクシャーサの死与え/Rakshasa
Deathdealer(KTK)》を取り除くと、
《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin Rabblemaster(M15)》とトークンのアタックで《真面目な訪問者、ソリン/Sorin,
Solemn Visitor(KTK)》を殺す。
ライフ差が詰められなくても、盤面で負けるわけにはいかない。
少しでも気を抜けば木寺に全てを持っていかれてしまう石田は《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza,
the Foremost(KTK)》を召喚。
…もう、手札はない。
序盤にもたついていた分、手札が充実している木寺は《カマキリの乗り手/Mantis
Rider(KTK)》を追加し、トークンとともにアタックさせて石田のライフを削り始める。
もしかしたらこのまま航空戦力で殴りきれるかもしれない。
しかし、石田がトップしてきたのはまさかの《消去/Erase(KTK)》!
それを知らない木寺のゴブリン達は、《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin
Rabblemaster(M15)》に煽られてアタックしてしまう。
もちろん、石田は終了ステップに《払拭の光/Banishing
Light(JOU)》を破壊。
帰ってきた《ラクシャーサの死与え/Rakshasa
Deathdealer(KTK)》と共に全軍が突撃すると、残り少なかった木寺のライフはゼロとなった。
木寺0-2石田
石田 龍一郎、2連勝で決勝進出!
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