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新人ライターの8人トーナメント奮戦記-デッキ実践編 
 
by Asahara Akira


【集会場/Asemblly Hall】




ヤソデッキ(推定)を持ち、トーナメントの開催場所へと赴いて分かったが、今回のBMOでは様々なサイドイベントが展開されているらしい。スタンダード、ドラフト、レガシー、モダンとそれぞれに待ち席が用意されており、8人そろい次第すぐにスタートできるフライト方式。来訪者も多く、すぐに構築やドラフトのトーナメントに参加できるようになっている。個人的にはドラフトにも惹かれるが、ここは意を決して、スタンダードにエントリー。

スタンダードの参加費は1500円のシングルエリミネーションで、1位と2位には、Jhon Avon氏が書いた厳島のプレイマットを貰うことができる。今回のBMO限定のこの1枚。これは、富を追い求めるスゥルタイとしては当然欲しいところだ。





【トーナメントの終わり/Tornament Ends】




何故か説明口調になってしまったが、すみやかに8人が揃いゲームスタート。それでは1回戦の様子をレポートしていこう。


第1回戦 アブザンミッドレンジ

1本目

森が3枚と《サテュロスの道探し》×2、《時を越えた探索》、《霊気渦竜巻》と若干不安の残る手札。まあ、青マナはデッキから確保すればよい。と思いきや、先行の相手から飛んでくる《思考囲い》によって、《サテュロスの道探し》の1枚を落とされると、もう1枚の《サテュロスの道探し》は《森》しか持ってこない有様。しかし、相手の《饗宴の主》によって、カードを引きつつダメージを喰らい、ギリギリで青マナを2つ揃えて、《霊気渦竜巻》から、《ケイラメトラの指図》を設置。

そこからは《最悪の恐怖》を連打しつつ、《ケイラメトラの指図》を3枚張り、《悪逆な富》をX=35で打って勝利。うーん、ジャイアン。

1-0

2本目

後攻で《森》1枚ながら、《森の女人像》、《サテュロスの道探し》×2、《豊穣の泉》がある手札をキープ。土地を1枚引けば、何とかという手札だが、最終的には《豊穣の泉(JOU)》が戦場に4枚並ぶものの土地が1枚という事態に。なんだこれは、呪いか、妖怪の仕業か。

1-1


3本目

相手の手札破壊によって引き勝負展開に、しかし、渾身の《啓示の解読》が占術で普通に乗せると2枚しか引けないので、すべて下に送り、俺はこのドローにすべてを賭ける!  という主人公ストーリーフラグを立てるもこれが大チョンボでトップが《神秘の神殿》。それでもライフ1で留まり、《女王スズメバチ》が駆けつけて、次のターン《最悪の恐怖》で間に合ったか?  と思ったら、サイっぽいものに包囲され、目に見えない力によって死亡。

1-2


ぐはっ。バカな。スゥルタイのみんな、ごめん……。


……

いや、まて、負けたとはいえ、このデッキにはまだ、戦える可能性を感じた。そして、もしかしたら、ヤソが使ったデッキとはちょっと細部が違うのかもしれないが、この会場にはプロプレイヤーが多くいる。ここは、プロプレイヤーにデッキの意見を聞き、そして、また、もう1度、挑戦するべきなのではないだろうか。

ちょうど良く、プラチナプレイヤーの市川ユウキが通り掛かったので、話を聞いてみることにした。


【市川ユウキ/Ichkawa, the Murder Face】




BICMAGICの契約プロでプラチナプレイヤーである市川ユウキに意見を聞いたところ、まず、デッキを見て、うーんと唸った。

「このデッキの勝ち筋って何ですか、あ、《悪逆な富》か、相手だけのデッキで勝つんですね。何か、《神々との融和》とか《クルフィックスの洞察力》で、エンチャント掘っていても良さそうですけど。でも、ここにあるカードで入れたいのは、《荒ぶる波濤、キオーラ》ですね。点で押してくるデッキも多いから、絶対、相性いいし、さすがに入れ得入れ得」







土地が追加で置ける《荒ぶる波濤、キオーラ》は確かに良さそうにも見えるが……。他にも《啓示の解読》は大丈夫ですか?  《ジェイスの創意》とかでいいんじゃと言ってきたが、俺は8枚引きたいの!それがスゥルタイなの!でそこは押し切った。


【津村建志/Kogamo】




次にちょうどそこで話し込んで居た、晴れるやプロで殿堂の津村建志にも話を聞いた。

「このデッキ、もうちょっと守るカード増やしたいですね。重いところ多いんで、そこ削って何か入れたいです」

とりあえず、《荒ぶる波濤、キオーラ》について聞くと





「いや、このデッキじゃ絶対守れないからダメですよ。まず、この《拠点防衛》もプレインズウォーカーは守れないですからね。他に《濃霧》系のカードが無いとなるときついですね。ちょっと重くなりますが、個人的には《霊気渦竜巻》を増量したいです、アドバンテージも取れますし、相手に干渉できるカードを増やしたいですね」





ちなみに津村からは、《最悪の恐怖(JOU)》ちょっと4枚は多すぎなんじゃ。という意見もあったが、これ強いタイムワープだから!そもそも、これを打つのが楽しみだから!でそこは押し切った。


【リニューアルオープン/Jyan Jyan Bari Bari】




そして、彼らの意見を取り入れて、新たに作られたデッキレシピがこちら。
sample deck
24land
4 《神秘の神殿/Temple of Mystery》(ths)》
4 《汚染された三角州/Polluted Delta》(ktk)》
10《森/Forest》(ths)》
4 《島/Island》
2 《沼/Swamp》(ths)》

8creature
4 《サテュロスの道探し/Satyr Wayfinder》(m15)》
4 《爪鳴らしの神秘家/Rattleclaw Mystic》(ktk)》
4 《森の女人像/Sylvan Caryatid》(ths)》

28spell
4 《ケイラメトラの指図/Dictate of Karametra》(jou)》
4 《時を越えた探索/Dig Through Time》(ktk)》
4 《最悪の恐怖/Worst Fears》(jou)》
4 《拠点防衛/Defend the Hearth》(ths)》
3 《霊気渦竜巻/AEtherspouts》(m15)》
2 《啓示の解読/Interpret the Signs》(jou)》
2 《悪逆な富/Villainous Wealth》(ktk)》
1 《再供給/Restock》(m15)》
15sideboard
4 《女王スズメバチ/Hornet Queen》(m15)》
4 《賢いなりすまし/Clever Impersonator》(ktk)》
3 《荒ぶる波濤、キオーラ/Kiora, the Crashing Wave》(bng)》
1 《スゥルタイの魔除け/Sultai Charm》(ktk)》
1 《ギルドパクトの体現者、ジェイス/Jace, the Living Guildpact》(m15)》
1 《頂点捕食者、ガラク/Garruk, Apex Predator》(m15)》
1 《世界を目覚めさせる者、ニッサ/Nissa, Worldwaker》(m15)》
 
《霊気渦竜巻》を増量するとともに、さっき呪いのように手札に4枚来た《豊穣の泉》は計3マナ掛かるのはやっぱり重いのでOUTし、2マナのマナ加速となる《爪鳴らしの神秘家》を追加。そして、リニューアルとばかりに大きく変わったのはサイドボード。市川おすすめの《荒ぶる波濤、キオーラ(BNG)》をサイドボードに採用した。また、さっきは事故って負けたりもしたので《スゥルタイの魔除け》を入れるなどして、オカルトな対策を敢行した。


これで、準備は万端、再び8人トーナメントへ!





第1回戦

相手は緑単の信心で《クルフィックスの洞察力》などで《倒れた者からの力》エンチャント多めの星座型。

相手も順調に展開するも、こちらも《爪鳴らしの神秘家》を展開しつつ、相手の構成を1回《霊気渦竜巻(M15)》で捌いてから、《ケイラメトラの指図》を設置、そして、《拠点防衛》で防ぎつつ、手札に集まってきた3枚の《最悪の恐怖》を順番に使っていく展開に。そのまま、こちらの《ケイラメトラの指図》と相手の《ニクスの祭殿、ニクソス》、そして《開花の幻霊》が友情コンボして、相手のデッキが切れて勝利。

1-0


初手から、《森の女人像》×3というターボマナ加速展開に加え。そのまま、《啓示の解読》で《最悪の恐怖》を引き当てて、8枚ドローからの次のターン《最悪の恐怖》。そのまま、《ケイラメトラの指図》をどんどん張り、最終的にはX=45の《悪逆な富》により、相手のデッキを根こそぎ奪って勝利。

2-0

祝勝利!




第2回戦

1位2位がプレイマットが貰えるため、8人トーナメントは2回戦が事実上の決勝戦。対戦相手は赤白のトークンビートダウンデッキ、しかし、ここでオールランドマリガンから、《神秘の神殿》の1ランドをキープするも、その後、土地を見たころには、戦場にはゴブリンがひしめきあっていたのだった。

0-1

マリガンから、1ランドで少し詰まり。ぎりぎりで土地を引き当てるも、相手の戦場には《ゴブリンの熟練扇動者》を含めたゴブリンがずらり、手札には《霊気渦竜巻》と《拠点防衛》があるものの、ライフは1まで追い詰められて、《紅蓮の達人チャンドラ》にこんがり。

0-2

2回戦負け。ノォォォウ、サイドに魔除けまで入れたのに……。

■《スゥルタイのまとめ/matome of Sultai》

ちょっと変なデッキを使っていたせいか、このトーナメントでは、デュエルで勝ったときも対戦相手の方がなんだかうれしいそうなのが印象的だった。トーナメントの参加レポートは一区切りだが、デッキは結構気に入ってしまったので、明日以降も暇があったら8人戦に出ているかもしれない。もちろん、本日も同様のラインナップや賞品で8人トーナメントは行われているので、興味のある方や面白そうと思った方はぜひ参加して、もし当たることがあれば楽しくデュエルしましょう。


あ、でも、新人だから結果出さないと龍司さんに怒られるんだった……とほほ。




 
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