By Genki Moriyasu
BoMも残すところ、二戦。フランスへの航空券が間近に迫りつつあった。
準々決勝では、赤単バーンを4ゲームにて打ち崩したLiao。
(3ゲーム目が《火炎の裂け目/Flame Rift》にて引き分け)
こちらも環境随一のスピードを持つ感染をコントロールしきった土屋。
どちらも対応力に優れたデッキであることが分かる。
決勝の駒を進められる知将は、どちらか。
Game1
スイス上位のLiaoが先手を選ぶ。
《思案》《思案》と順調に手札を整え始める土屋。
2ターン目エンドの初動、《渦まく知識/Brainstorm》を《呪文貫き/Spell
Pierce》されたLiao。
返しのターン、Liaoはメインで《直観/Intuition》。
寝かせている土地は《TropicalIsland》《UnderGroundSea》《Bayou》。
これを《目くらまし/Daze》した土屋は《タルモゴイフ/Tarmogoyf》でクロックを仕掛ける。
《VolcanicIsland》も見せている土屋のデッキは、昨日のBMOスタンダードでも好成績を残したRUGデルバーだ。
《悪意の大梟/Baleful Strix》でこれに応えるLiao。
ドロー呪文や続唱を積んでハンドアドバンテージを重視するBUGカスケードで見るカードだ。
更に《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を《突然の衰微》する。
《敏捷なマングース/Nimble Mongoose》との睨み合みから突破口は《断片無き工作員/Shardless
Agent》。
捲れたのは、《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla》。
《直観/Intuition》も《日を浴びるルートワラ/Basking
Rootwalla》も、一般的なBUGカスケードでは見ないカードだ。
ただ、これらが指し示す、とあるカードがある。
しかしながら《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration》を《二股の稲妻》などでバックアップした土屋。
《敏捷なマングース/Nimble Mongoose》と合わせてのクロックでライフが保たない。
いささか土地を引きすぎたこともあるが、Liaoのデッキの代名詞とも言えるカードは、その仕事をせずに終わる。
Liao0-土屋1
Game2
《祖先の幻視/Ancestral Vision》待機で先手スタートするLiao。
2ターン目の《獣相のシャーマン》から、《日を浴びるルートワラ/Basking
Rootwalla》の採用理由が分かる。
《獣相のシャーマン》を焼いてから、《墓堀の檻》を設置する土屋。
Liao謹製のBUGカスケードに、直撃するサイドカードだ。
そして再び《悪意の大梟/Baleful Strix》と《タルモゴイフ/Tarmogoyf》の睨み合いが訪れる。
但し、《祖先の幻視/Ancestral Vision》という絶対的なアドバンテージを持つLiaoが攻めに回る。
そして《復讐蔦》が走り出す。
LiaoのBUGカスケードが他のBUGカスケードと区別されるべき理由となるカードだ。
《墓堀の檻》で復活の能力に対応している土屋は、安心してこれを《稲妻/Lightning
Bolt》する。
土地を2つ残して《断片無き工作員/Shardless Agent》を唱えるLiao。
続唱で《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla》をめくってから、《突然の衰微》で《墓堀の檻》を割る。
スタックの順番で、《復讐蔦》の誘発型能力が解決するころに既に《墓堀の檻》はなく、復活した。
一気にライフと、そして延々と生き返る《復讐蔦》への回答を失くした土屋。
ドローして、手がないことを確認する。
Liao1-土屋1
Game3
後手Liaoの《ToropicalIsland》《祖先の幻視/Ancestral
Vision》
土屋、《タルモゴイフ/Tarmogoyf》から《不毛の大地/Wasteland》。そして《不毛の大地/Wasteland》。
からの、《不毛の大地/Wasteland》。
セットしたデュアルランド3つ全てを見事に割られたLiao。
《渦まく知識/Brainstorm》ばかりで根本的な解決を見出せない。
《祖先の幻視/Ancestral Vision》の待機が明けることによって手札は潤沢なもの、マナが足りないというには足りなすぎる。
《復讐蔦》をナチュラル・ディスカードするほど。コントロールするパーマネントは、あまりにもなにもなかった。
土屋の《タルモゴイフ/Tarmogoyf》《敏捷なマングース/Nimble
Mongoose》 《昆虫の逸脱者/Insectile
Aberration》が一斉に横を向く。
土屋2-Liao1
本来、カウンターや除去に強い《復讐蔦》だがBUGの弱点の一つであるマナ基盤を責められた形のLiao。
《不毛の大地/Wasteland》というレガシーを象徴する特殊地形を十分に活かした土屋。
RUGデルバーもBUGと同じく3色デッキだが、より軽量で器用であったことが勝因の一つとなった。
残り、一つ。昨日のBMOレガシーの決勝では敗れたRUGデルバー、雪辱なるか。
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